りぷらすのブログ

介護領域の社会的課題の解決を目指す

『郵便局や銀行に行けなきゃ孫におこづかいも渡されねぇ』

先日、やはり外出って大事だなぁとしみじみ感じる機会がありました。

「ちょっと郵便局に行きたい」とあるデイの利用者さんから要望があり、
外出の為の歩行訓練として一緒に、りぷらすから150m先にある郵便局まで行ってきました。

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普段は昼に家で一人になるため、なかなか銀行や郵便局に用足しできないとのこと。
時々つまづいたり、太ももの付け根が痛くなるため、一人で歩くのも大変になってきたようです。

「痛くても郵便局や銀行に自分で行けなきゃ孫におこづかいも渡されねぇ」と笑いながら
話しておられました。

片道4分半の帰り道では

「ここには昔は用水路があったのよ」

「ここらへんは昔は田んぼだったのよ」

と周囲の景色を眺めて懐かしんでいるときに、マスクの奥が笑顔になっていました。

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 『外出ができるかどうか』=「会いたい人に会う」「自分が自由に使えるお金を持つ」「食いたいものや着たいもの自分で買う」「見たい風景を見て懐かしむ」などの生活のクオリティに直結しているということを改めて感じる瞬間でした。

 私たち専門職は生活のチェックをするときに「歩行等の動作ができるかどうか」を見がちですが、その奥にある『「楽しみ・やりたいこと」を実現する動きができているか』まで見れるとその方にとってBestなサポートができそうだと感じた今日この頃でした。

 りぷらすでは、そういう目を利用者さんに向けながら、利用者さんと一緒にスタッフも日々チャレンジをしています。「利用者さんと共に夢を見る」そんなりぷらすで共に成長したい仲間を募集していますよ~。
(社会福祉士:落合)

 

 

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↓採用に関するスライドはこちらです。

Replus recruit

「フードバンクいしのまき」さんとディスカッション

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今日は、フードバンクいしのまきの末永さんとディスカッションさせて頂きました。

食べる資源の有効活用を通して、生活困窮かつ社会的孤立世帯と繋がり、
命を守る大事な取り組みです。

foodbank-i.com

生活困窮、貧困は、もはや特別な問題ではなく、
私たち一人一人、現実に起こっていることが下記より分かります。

  • 子供の相対的貧困・・・・・・・・・・13.9%で、7人に1ひとり。(厚労省2015)
  • 母子世帯の貧困・・・・・・・・・・・51.4%。(労働政策研究・研修機構2018)
  • 65才以上の単身高齢者女性の貧困率・・44.6%(国民生活基礎調査2015)
  • 高齢者全体の相対的貧困率・・・・・・男性15.1%、女性22.1%

宮城県に関する状況はこちらのようになっています。

  • 子供の相対的貧困率16.3%(H24)
  • 生活保護被人員数27,343人(H26)
  • 19才以下の生活保護被人員数3,895人(H26)など
    (出典:宮城県子供の貧困対策 子どもの貧困に係る現状と課題について)

 

このような社会経済因子は、健康の決定要因の一つとなっております。

例えば、うつ、認知症、腰痛、高血圧、糖尿病など、様々な
病気、疾患は、個人に原因があるだけでなく、社会の側に原因が
あることが知られるようになってきました。

健康の社会的決定要因〜確かな事実の探求(WHO)

日本プライマリ・ケア連合学会の健康格差に対する見解と行動指針

 

「フードバンクいしのまき」の活動は、私たちの理念と合致しており
可能な活動の連携や、フードバンクの理解の促進に貢献していきます。

生活困窮も、健康も、個人の自己責任ではなく、この社会をカタチ作っている
私たち一人一人の結果として生じるものです。

まずは、下記の「フードバンクいしのまき」の活動を
ご覧いただけると嬉しいです。

末永さんありがとうございました。(橋本)

foodbank-i.com

 

 

りぷらすのホームページです。
もし、よろしければご覧ください。

一般社団法人りぷらす 公式ホームページ

 

りぷらすのスライドです。
ご興味のある方はご覧ください。

 

デイの中で忘年会談話

利用者さんの希望で、忘年会談話を30分ほどしました。
今回のテーマは 『今年楽しかったこと』 でした。


「家族とふかひれラーメンを食べた」

「古民家風お蕎麦屋さんに行った」

「こうやってみんなで会えた」

「大阪が楽しかった」

 

などなど、普段のデイサービスの中では聞けない楽しいお話を聞くことが出来ました!


どんな話題に対しても上手い一言を話してくださる利用者さんに

ある利用者さんから質問が飛びました。

 

Q:「どうやってそんなに楽しいことが言えるのか?」

A:「寝ずに考えてるんだ!」

 

とまたまた楽しい会話を繰り広げてくださいました(笑)

来年も楽しいことを皆さんで語れるといいなと思った忘年会談話でした。

(作業療法士 小山)

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今年楽しかったことは何ですか?

 

 

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年賀状作成

今年もあと7日になりましたね。
皆さまにとって、どんな1年だったでしょうか?


デイサービスの休憩時間に、はがき用紙と年賀スタンプを用意してみました。
利用者さんからは
「年賀状はもう書かない」「家族が書く」「全部自分で書く」などの声が聞かれましたが、スタンプなので男性も女性も簡単に出来、必要な方が作成できたようで良かったです。

季節の手仕事としての年賀状作成。

少しでも楽しみながら出来たらいいなと思っての時間でした。

 

来年は秋ごろから準備をして、版画を利用者さんに彫っていただくところからやりたいなと思っています。(作業療法士 小山)

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皆でスタンプ押し!

 

 

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「同居介護と虐待」について〜高齢者虐待は、毎日46件以上起きている〜

この内容は、同居介護についての記事です。
特に、同居介護のリスクの一つである、「虐待」の概要について記載してあります。

高齢者虐待は、毎日46件以上起きている

介護する家族(養護者)による、高齢者虐待の相談・通報件数と虐待判断件数は、増加しています。

H29年度は、17,078件の高齢者虐待がありました。
H29年の就業構造基本調査では、介護する人が627万人いるとの報告があります。
仮に、介護する人を虐待件数で割ると、0.27%で要介護者のおよそ370人に1人が虐待にあっています。

また、1日あたりで見ると46.7件の虐待が起きています。

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虐待を受けた高齢者(被虐待高齢者)と、虐待した人の同居・別居の状況で見ると高齢者のみと同居が50.5%と最大です。次に多いのが、虐待者及び他家族と同居が36.6%です。

高齢者虐待の87.1%は、同居介護において起こっています。

 

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次に、虐待を受けた高齢者(被虐待高齢者)からみた虐待者の続柄を見ると、最も多いのが息子で40.3%となっています。次いで、夫21.1%、娘17.4%です。

高齢者虐待の61.4%が、身近な男性(息子、夫)によって生じています。

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虐待の種類では、身体的虐待、心理的虐待、ネグレクト、経済的虐待、性的虐待の順になっています。

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介護している家族は追い詰められているかもしれない?

年末年始や、お盆などで家族と会う機会がある方は、これらの情報を頭の片隅に
入れて置いてください。

もし、介護を担っているご家族の方がいらっしゃるのであれば、
その方が休めるように、何ができるか一緒に考えてみてください。

虐待の原因で最も多いのは、「介護による疲れ・ストレス」です。
育児と違って、介護はいつ終わるか分からず、暗いトンネルの中にいると
感じているかもしれません。

もしかすると、同居で介護しているご家族は、別居の方に遠慮して話しにくいかも
しれません。そのまま進むと、さらに孤立感を深めるリスクもあります。

家族と会う機会を大切にするためにも、
介護についての話しを聞く機会をぜひ作ってみて下さい。

 

(橋本)

参考文献

1)厚労省,平成 29 年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」 に基づく対応状況等に関する調査結果より 

2) 総務省統計局,平成29年就業構造基本調査 

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